こんにちは!田才諒哉(@ryoryoryoooooya)です。
北アフリカに位置するスーダン共和国にて、NGO職員として活動しています。
持続可能な開発目標/SDGs(Sustainable Development Goals)の広報動画にピコ太郎が起用されたことが、国際協力業界ではにわかに話題になりました。
そして先日、こんなものを見つけました。
ピコ太郎の起用といい、最近SDGsとお笑い芸人のコラボ多いな笑
— 田才諒哉@アフリカ/スーダン (@ryoryoryoooooya) 2017年9月5日
SDGs、笑いで身近に!「SDGs-1 グランプリ」報告記 - 国連広報センター ブログ https://t.co/OP5px8YlY0
SDGs-1 グランプリ!
なかなか強引だなあ・・・笑
でもよくよく調べてみると、吉本興業の行動憲章がとても素晴らしいことを発見しました。
吉本興業グループは、「笑い」を中心としたエンタテインメントによる社会貢献と、「誰もが、いつでも笑顔や笑い声をもてる社会」の実現を目指しています。(吉本興業ホームページより)
「誰もが、いつでも笑顔や笑い声をもてる社会」
まさに、僕が国際協力をしている中で目指したい社会です。吉本かっこいいな。
国際協力の世界にもっとエンターテインメントを
僕は、前述のピコ太郎やSDGs-1グランプリのように、もっと国際協力の世界にエンターテインメント要素が加わって良い、むしろ加わるべきだと思っています。
SDGsの前身であるミレニアム開発目標/MDGs(Millennium Development Goals)はたしかに一定の成果を世界にもたらしたものの、まだまだ世界には取り残されている人たちがいます。そうしたすべての人たちを包括し、さらに社会をよりよく発展させていくために定められたSDGsの達成のためには、これまで以上に多くの人たちがジブンゴトとして関わっていく必要があります。
国際協力に従事している人たちだけの参画では、間違いなく目標を達成することはできません。国際協力に従事していない人たちが世の中の多くを占める世界で、SDGsなんて用語は覚えなくてもいいから、「自分たちが何をしていかなければいけないのか」「何が自分たちにできるのか」を考える機会だけはもっともっとたくさん生まれてほしいと思っています。そして小さな行動・アクションが積み重なれば、SDGsの達成は不可能ではありません。
その鍵は、国際協力に従事している人ではなく、むしろ国際協力を仕事にしていない人たちの貢献であり、それはつまりこのブログを読んでくださっている皆さんもその一人だということです。
その一つのきっかけとして、お笑い芸人の方々が寄与してくださっていることは間違いないですし、ぼくはこの流れは非常に良い流れだと感じています。国際協力について考えるハードルは、どんどんどんどん、もっともっと下げていくべきだと思います。
笑顔は世界共通
そしてスーダンなど開発途上国の現場で仕事をしていて感じるのは、「笑顔は人を救う」ということです。これにはいろんな「救う」が含まれています。
教育を満足に受けられない、感染症リスクが高い、地域によっては紛争や難民問題が激化している途上国のような場所でも、24時間のうちわずかでもいい、笑顔でいられる瞬間を届けたいと心から思います。
途上国の問題を、一気に劇的に改善するクスリはありません。少しずつ、少しずつ、未来がよくなるように改善を積み重ねていくしかないんです。その改善の過程で、僕たちのような異国の者が関与する中で、「笑顔」をたくさん届けることができたら、その過程をもっと楽しんだり、その過程をできるだけ苦しむことなく、ともに乗り越えていけるんじゃないかと思っています。
同時に、途上国の人たちの笑顔に僕たちもたくさん救われています。途上国の環境は日本みたいに快適じゃないし、辛いことも、世の中の不条理な仕組みに憤りを覚えることもたくさんあります。でも、彼ら・彼女らの笑顔が見れると、純粋に「もっと頑張ろう」と思うことができます。
僕は医者でも教師でもないけれど、「笑顔」だけはきっと届けることができる。
そう信じて、これからも国際協力の世界で頑張っていきたいと思います。
それでは!チャオ!