世界への扉 - 田才諒哉のブログ

国際協力の仕事をしています。砂漠とイスラム教の国、スーダンからお届け。

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国際協力・開発を仕事にしたい人におすすめの本【73選】前編

こんにちは!田才諒哉(@ryoryoryoooooya)です。 

最近、「国際協力を勉強したい(仕事にしたい)のですが、おすすめの本は何ですか?」と聞かれることが増えました。 

 

僕自身、国際協力を仕事にするまでにたくさんの本を読んできました。

そして、読んだ本の影響をとても強く受けています。

大学時代に国際協力・開発を専門に学んでいたこともあり、授業で国際協力に関する本を読むことも多く、他の人たちよりもいっぱい読んできたと思っています。

 

そこで、僕がこれまで読んできた本の中で、今の国際協力の仕事や考え方、行動に影響を受けた本をピックアップしてみました。

73選とめちゃくちゃいっぱいあるように見えますが、これでも厳選しました…

 

厳選の仕方は、前述の「国際協力の仕事に強く影響を受けた」に加えて、できる限り学術的な難しい本(専門的すぎる)は除き、「これから国際協力をはじめてみたい!」という人が手にとっても、また「すでに国際協力を実践しているけども、より視野を広げたい!」という人にも読みやすい本を選びました。

実際、僕が大学時代までに読んだ本がほとんどなので、大学生、もしくは高校生でも読める内容の本が多くなっているかと思います。

 

あまりにも多くなってしまったので、ブログ自体は前編・後編に分けていますが、この73の本の中から、あなたの人生に影響を与える本が見つかれば幸いです。

 

それでは、いってみましょう!

 

国際協力に興味を持ち始めたらまず読んでみる本

まずはこの本。本というより絵本かな。

世界の人口を100人と仮定したとき、どのくらいの人々が児童労働をしているか、安全な場所に住めないかなど、世界の現状(ちょっと古いかも)を数字でわかりやすく示してくれる本です。

国際協力をこれからはじめたい、学んでみたい人は、山本敏晴さんの本から読むと、これから自分が何をするべきか、どんな能力が国際協力には必要なのかがみえてくると思います。
僕と同世代の2人、NPO法人コンフロントワールド代表理事原貫太くんと、NPO法人テラ・ルネッサンスの職員としてカンボジアに駐在している延岡由規くんの共著。
2018年に電子書籍で出版されたばかりなので情報も新しく、前述の山本敏晴さんの本をアップデートしたような内容になっていると個人的に思います。
ナウル共和国」って知ってますか?
僕は知りませんでした。
オセアニアの赤道付近に浮かぶ島で、バチカンモナコに続き世界で3番目に小さい国です。
サンゴ礁アホウドリがした大量の糞が堆積してできた島で、税金なし。学校教育も医療施設も無料。国民はベーシックインカムをもらい、みんなが仕事をしなくても生活できる国でした。
そんな国に異変が起こり・・・(続きはぜひ!1日で読めちゃいます)
国際協力といっても教育や医療、ジェンダーなどいろんな分野がありますが、ほとんどすべての分野を幅広く学ぶことができるのが本書です。
いわゆる勉強としての国際協力をしてみたい人は、まずこの本から入ってみると良いと思います!
こちらもタイトルの通り、はじめての方におすすめ。
実際の国際協力の現場での実例、しかも成功例だけでなく失敗例を用いながら、私たちがどう国際協力に取り組んでいくべきかを解き明かしていく本です。

国際協力を本格的に学びたい人が必ず読むべき本  

前述の『国際協力のレッスン』の内容をさらに深くしたバージョンです。

国際協力について学校などで少し習ったけど、「もっと深く勉強してみたい!」という方におすすめです。

ジェフリー・サックス氏の主張は、世界から貧困をなくすためには、より多額のODA(政府開発援助)が必要とのこと。2015年に終わったMDGsミレニアム開発目標)については、達成するための知識、技術、組織的力量は揃っていたという見解で、国家開発はODAの大量投下で成し遂げられるという「ビッグ・プッシュ」を提唱します。
先のジェフリー・サックス氏に反論するのが、ウィリアム・イースタリー氏。イースタリー氏は、対外援助のすべてが失敗であったとは主張しないが、すべきことは援助を減らし、より効率的にすることであると主張。援助効率化を唱えています。
ダンビサ・モヨ氏は究極の反援助側に立っています。
ODAはアフリカを腐敗させ、アフリカのエリートや中間層は、政府やビジネスを運営するよりむしろ援助資金を懐に入れるようになると批判。
この視点に立つと、援助は効果がないばかりか、有害ですらあるとし、対外援助は即刻止めるべきと主張。
そうすれば、民間資金やマーケットが魔法のようにその効果を発揮するという、とても尖った意見を唱えます。
 
ここまでのジェフリー・サックス氏、ウィリアム・イースタリー氏、ダンビサ・モヨ氏を順番に読んでいくと、開発援助の大枠がくっきり見えてくるかと思います。
この3冊は、開発学関連のディスカッションをする上では前提知識なので、マストリード!(なかなか完読するの大変だけど、がんばりましょう!)
社会学者として有名なアンソニー・ギデンズ氏がグローバリゼーションについて書いた本です。これも開発の前提としてのグローバリゼーションをおさえる上では読んでおきたいところです。
参加型開発といえばのロバート・チェンバース氏の本。
僕が大好きな著者で、この人がいるからサセックス大学の開発学コースへの進学を決めたようなものです。
読むのに数ヶ月かかる可能性もあるほどの超大作ですが、おすすめします。
たぶん僕が国際協力関連の本で一番何度も読み直している本!
特に現場で活動する国際協力NGOの駐在員や、青年海外協力隊の人には目から鱗が落ちるほどの衝撃があると思います。
そして読んだことがすぐに現場で活かせるのも、おすすめな点!
これは1冊は持っておきましょう!
国際協力の世界って特殊な用語がたくさんあって、それらの用語が丁寧に解説されています。
辞書みたいなもので、これ1冊あれば、国際協力について知らない用語が出てきても基本カバーできます。

上の本は読んだし、もっと開発について学んでみたい人のための本

前述のマストリードの3氏、ジェフリー・サックス氏、ウィリアム・イースタリー氏、ダンビサ・モヨ氏の考えを引用しながら、近年の国際協力の姿を解き明かしていきます。

最近出たばかりなので、情報がかなり新しいです。

開発経済学を勉強したい人は、まずこの本を読むべきです!
架空の国での開発のストーリーを読みながら、開発経済学を大局的に理解することができます。
今まで読んだ開発経済学の本の中で一番わかりやすかったです。
上記の本を読み終わり、開発経済学について一定の知識をもってからこの本を読んで、さらに知識を深めるという感じ。
絶対に知っておくべきODAについての知識は、この1冊でさくっとおさえちゃいましょう!(1日で読めます)
これ大学の授業で使った本なのですが、超おすすめです。
社会関係資本ソーシャルキャピタル)」というワードの意味がわからない人は絶対に読みましょう。
開発の現場では、本に書いてあることの通りになんて絶対いかないのですが、その大きな要因は、このソーシャルキャピタルが多くの本では考慮されていないことにあると思います。
これからの援助、特に現場での受益者に寄り添った支援を考える上で、ソーシャルキャピタルについて学ぶことは必須です。
教育、医療、金銭、ガバナンスあたりのテーマに興味がある人におすすめです。
なにより新しい本なので、最近の動向がおさえられます。
2,3日あれば読み終えられるのもGOOD。

国際協力を実践する人たちの本

まずは株式会社マザーハウス代表取締役の山口絵理子さんが書かれた3冊の本から。
アジア最貧国といわれたバングラデシュで革製品工場を立ち上げるところから、3冊目ではスリランカでのジュエリーの事業まで、失敗、挫折を繰り返しながらも立ち上がり、何度も挑戦を続ける姿に心を打たれます。
個人的には3冊目がすごく好きです。
この本は、数ある国際協力起業家の本の中でも一番好きな本。何度読んだかわかりません。
23歳でアフリカ・ガーナに渡り、35歳でナッツ・カンパニーを起業。
70歳を超えた現在も、何が起こるかわからないアフリカの大地で新しいビジネスに挑戦し続けている本当に尊敬すべき起業家です。
Pencils of Promise代表のアダム・ブラウン氏の著書。
この本を読んでPencils of Promiseのマンスリーサポーターにもなりました。
実は以前グアテマラに行ったときに、突然メールで「活動について詳しく知りたいのですが…」と問い合わせたにも関わらず、あたたかくオフィスに迎え入れてくださった素敵なNGOです。
マイクロソフトに入社し、エリート街道をまっしぐらに進んでいたジョン・ウッド氏が、「Room to Read」を立ち上げ、途上国に教育の機会を届けていくストーリー。
彼の決断、熱意を感じられるだけでなく、人生をかけてやりたいことを見つけることの大切さも教えてくれる本です。
認定NPO法人かものはしプロジェクト共同代表の村田早耶香さんの著書。
いまでは国際協力NPOとして知らない人がいないくらいのかものはしプロジェクトですが、過去にはこれだけの苦労があったんだということが知れる一冊です。
僕が学生時代にインターンをしていたNPO法人e-Education創設者の税所篤快さんの著書。
税所さんの本はどれもおすすめなのですが、この本が一番e-Educationの活動をわかりやすく伝えているような気がします。
一応、僕も超少しだけ登場するので紹介。笑
僕と同い年でもっとも尊敬しているといってもいい永井陽右さんの処女作。
ソマリアギャングの社会復帰支援に学生時代から取り組み、現在はNPO法人化。
僕もマンスリーサポーターとして応援していて、NGOにしかできない支援をとことん追求している本当に素晴らしい、これから大注目のNGOです。
こちらは僕の前職のNGOの代表の著書。
国際協力の中でも医療支援に興味のある方にはぜひ読んでほしいです。
外務省の医務官として勤務していた川原さんがすべてを投げ出し、紛争時のスーダンでの医療支援にゼロから取り組む姿がもう超人的すぎて、本当に尊敬。
ロシナンテスで仕事ができたことを誇りに思います。
日本紛争予防センター(JCCP)理事長の瀬谷ルミ子さんの著書。
中東やアフリカなどの紛争地帯で兵士の武装解除を担う専門家として活動される瀬谷さんのストーリーと、紛争予防・紛争解決とはどういった仕事なのか?またDDR(Disarmament, Demobilization, Reintegration)についても解説のある本です。
もしかしたらこの話は聞いたことがある方もいるかもしれません。
防虫蚊帳「オリセットネット」をケニアでり、ビジネスとして成功するまでのストーリーです。
ここまで紹介してきた本はNGOが多かったですが、日本企業によるアフリカ進出への苦悩と成功のポイントが垣間見える本となっています。
ビジネスを通して国際協力を行ってみたいという人におすすめ。
この本は、ぜひ前述の『日本人ビジネスマン、アフリカで蚊帳を売る』とセットで読んでほしいです。
アフリカで蚊帳(オリセットネット)の販売にビジネスとして携わった水野達男さんが、その後NPO法人マラリア・ノーモア・ジャパンを立ち上げ活動を続けていくお話。
ユナイテッドピープルは、『ポバティー・インク』や『ザ・トゥルー・コスト』などの社会課題について深く考えさせられるような映画を数多く配給している会社です。
そんな会社を立ち上げた、関根健次さんのストーリー。
当時先進的な取り組みであったクリック募金設立の話も載っています。
この本も大好きで何回も読んでいます。
国際協力とかそういうのを抜きにして、物語として面白いのですべての人におすすめ!
横浜・石川町でセイロン紅茶専門店を運営する末広美津代さんが、単身スリランカに飛び込み、紅茶修行をしてくるお話です。
この本を読んでとてつもなくスリランカに行きたくなりました。
この本はソーシャルビジネスに興味のある方にぜひ読んでほしいです!
「世界を変える100人の社会起業家」にも選ばれたマリー・ソー氏とキャロル・チャウ氏が、深刻な貧困問題を抱えるチベット族を「ヤク」の毛をつかった高品質ニットの製造販売で救うストーリー。
Lalitpur(ラリトプール)というネパール産オーガニックスキンケアブランドの会社を立ち上げた向田麻衣さんの著書。
途上国に生きる人たちだっておしゃれをしたい、という当たり前のことなんだけど、なんとなく気づきにくい部分を自分の実体験から語ってくださる本です。
国際協力NGOピースウィンズ・ジャパン代表理事の大西健丞さんの著書。
ピースウィンズが国外の災害支援だけでなく、国内の災害支援や犬の殺処分をなくすプロジェクトにまで取り組んでいくお話の中から、ただ社会課題を解決するだけでなく、同時に社会を変える仕組みづくりまで担う必要があることを訴えてくれます。
日本の国際協力NGOとしては、スケールがズバ抜けて大きく本当に尊敬するとともに、社会課題を解決するだけでないNGOの大きな役目を教えてもらえる本です。
NGO/NPOに興味のある人はぜひ読むべき一冊です。
たくさんの社会起業家のストーリーを読みたい!という人にはおすすめしたい2冊。
それぞれのストーリーは深いところまでは入っていきませんが、「世の中にはこんなソーシャル・ベンチャーがあるんだ」「こういう仕組みづくり(ソーシャル・デザイン)ができるんだ」というアイデアの参考にもなる本です。
「世界でもっとも貧しい大統領」としてメディアでも話題になったウルグアイ元大統領のホセ・ムヒカ氏の言葉を集めた一冊。
彼のようなリーダーがもっと現れることを望むし、特に先進国に生きる僕たちに深く突き刺さる言葉がたくさん載っているので、人生について考えるきっかけを与えてくれる本でもあると思います。
こちらも1日で読めちゃう本です。
「社会的投資」によって社会課題の解決をめざす「アキュメン・ファンド」を設立したジャクリーン・ノヴォグラッツ氏の著書。
とにかくスケールとインパクトの大きさに圧倒されますが、「これが本当に社会を変えるってことなんだ」って思わされる1冊です。
これを書いている今もまた改めて読んでワクワクしたくなるくらい、おすすめの本。
個人的に大好きな2冊の本!
デザインとものづくり、テクノロジーを活用したシンプルな方法で、世界は大きく変えられるということを教えてくれます。
事例が豊富で、読み進めていくとどんどん新しいアイデアが湧き上がってきます。
「社会課題を解決する新しいアイデアを考えてみたい」とか、アイデアメーカーな人にとてもおすすめ。
国連軍縮担当事務次長の中満泉さんの著書。
こんなにも国際協力の豊富な現場経験を持っている日本人はおそらくいないので、臨場感のある話が続きます。
将来、国連志望の方はマストリードです!
こちらも同じく国連志望の方はぜひ読んでいただきたい一冊。
元国連WFP(世界食糧計画)アジア地域局長を務めた忍足謙朗さんの著書です。
スーダンで緊急支援の指揮をとり、3,000人のスタッフをまとめあげた様子は、まさにタイトルの通り圧倒的なリーダーシップなしにはできなかったことだと思います。
国際協力の仕事をする上で大切なマインドセットを本書から多く学びました。
特に、「ことを正しくやるより、正しいことをやれ」は本当に響きました。
なにが起こるかわからない途上国の現場で、今でもいつも大切にしています。
 
余談ですが、スーダンでWFPと仕事をしていたとき、日本人だというとみんな揃って「KENRO!」と言っているのが印象的でした。
僕もいつかこんな人になりたいなと思うばかりです。
ソーラーランタンなどのイノベーションについて、アジア各国の社会起業家の事例を出しながら紹介していく本です。
日本では当たり前に使われているものだったり、あるいは日本ではもはや古いアイデアでも、途上国に応用すれば、何もないからこそそれが活きることがある。それこそがイノベーションだ、ということを知らせてくれる一冊です。
マッキンゼー、国連を経てコペルニクを起業した中村俊裕さんの著書。
前述の『辺境から世界を変える』同様、「シンプルなテクノロジーが世界を変える」ということを証明してくれる一冊です。

後編もぜひご覧ください!

後編は近日公開します!お楽しみに、お待ちくださいませ。